日本一周26日目 世界遺産「平泉」で至福の夜を過ごす。

から / 2020年7月3日 / 自転車日本一周
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膝の不調が発生し、宮城県塩竃市で5日間の休息を取らざる負えず、再び再出発をしました。

正直、塩釜港の日々では、膝の痛みが凄かったために「これで旅終了せざるを得ない」とまで考えましたが、

5日間休ませて再び自転車を漕ぎだすとなんとか痛みと違和感が奇跡的に消えていました。

本当に良かったです。

応援してくださっている方々に本当に感謝致しております。

~~~~~~~~~~~~~~~~本編~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この日は、宮城県から岩手県にかけてひたすら自転車を80kmほど漕いだ。

宮城県の県境、栗原という町を過ぎたあたりで、この旅で初めて私ほどではないにせよ、かなり装備を積んだ若い女性の自転車とすれ違った。

私は、その重装備を見て「旅人」だと思った。

反対車線で一瞬だったので、軽く頭を下げた。

女性ライダーはニコッ☆彡っと最高のスマイルで挨拶をしてくれたので、こちらも笑顔で返した。

一瞬だったが、同じ「旅人」同志の気持ちが通い、その後しばらく彼女の素敵な笑顔の余韻に浸っていた。

とても笑顔の素敵な可愛らしい女性だった。

彼女の道中の安全と今後の人生の幸せを願った。

この時くらいからようやく晴れ間が広がり、どんよりした気持ちが一気に晴れだした。

そして迎えたのが念願の「岩手県」だ。

東京や千葉にいる岩手県出身者の方とは縁があって何人も親しい間柄だった。

岩手県、面積が広く、仙台のように有名な大都市もない。

東北の中心あたりに位置する本当の東北らしさが溢れているに違いないと前々からこの”マイナー”な県を訪れるのを楽しみにしていた。

結果、岩手県は、素晴らしすぎた。

まず自然が雄大すぎる。

延々と牧場のような緑生い茂る山々の大自然が開けている。

なかなかこのようなパノラマの絶景を延々と堪能できる県はあるまい。

私の求めていた自然とは、このような有様なのだと感動が最高潮に達していた。

その日の夕方18時には、世界遺産「平泉」に着いていた。

走り出せば少しでも遠くまで走って眠りたいと「日本一周」するチャリダーなら皆そう思っているだろう。

私も例外なくそうなのだが、素通りするつもりでいた「平泉」に沿ってある「北上川」が雄大で史上稀にみる美しさだった。

アラスカと匹敵する、また別の良さがある本当に美しい川であったために、この河川敷で今日は寝ようと思った。

調べれば、19時から銭湯は300円、平泉駅を見学してから、この町の情緒を吸い込んで、銭湯に行った。

銭湯の前で自転車から銭湯グッズを出していると4人の方から全く別々に声を掛けていただいた。

この中の最後の一人の方は、地元農家の方で、翌朝、道の駅に自転車を止めて北上川で寝ると言った私を気にかけて、わざわざ来てくれて、「平泉」の金色堂や義経が自害した金鶏山について説明してくれた。

「東北の人は皆優しい。」と福島県棚倉町でお寿司をご馳走してくれた「伊勢喜肉店」の鈴木英夫さんがおっしゃっていたが、本当にそうだった。とにかく歓迎してくれているのだ。

県民性というのは本当にある。

この岩手の美しく雄大な大自然が、人々の心を美しく雄大にさせるのだろうか。

世界中を見渡してみると、自然や街が美しい=人が優しい、素晴らしい。 という等号が成り立つわけではないのはそのことについて考えている人間は皆辿り着いている答えだと思う。

とにかく岩手県の人の心は「雄大で優しい」という感覚をこの後に盛岡で滞在している間もずっと感じていた。

銭湯(温泉)で体を念入りに洗ってスッキリして、夕方下見した、道の駅「平泉」に着いた。

ここに自転車を止めて、キャンプバッグだけ手に持って目の前の大河「北上川」の河川敷で寝ようと思っていた。

だがしかし、道の駅「平泉」の下見していなかった裏手のロッジというか休憩テラスのような場所が美しすぎた。

時刻は20時、裏手のテラスには人は誰もいない、自販機のみ美しく煌々と輝いている。

取り敢えず、ここで食事だけさせてもらおうとテントを建てれるほど大きなベンチに腰を下ろして、ソーメンを作って食べた。

「平泉」は世界遺産なのにコンビニがなかった。

コンビニが半径2km以内にないのはこの旅初めてで、4km?手前のスーパー「Join」で買っておくべきだったと悔やんだ。

食事を済ませると道の駅自体、トイレしにくる車の人以外ほとんど人がいない。

それなのにこの裏手のテラスは美しく、真っ暗闇の北上川と比べれば、もうこんな最高のテラスで寝れるなら、寝させていただこう!ということに決めた。

それに平泉には公園はあれど、世界遺産地区の為に、17:00で閉園、柵をまたいでテントを張るわけにはいかない。

初「道の駅」での野宿。一応、道の駅は車中泊を想定して1990年代頃から急速に日本全国に24時間営業で作られており、今では全国の主要道路の至る所に「駅」として30年で完全配備が完了したような形だ。

日本一周する者は、「道の駅」で野宿する者が非常に多く、他の公園よりも、旅人を想定して作られている分、近隣住民の方に不安や不快な想いをさせなくて済む、

いわば旅人のオアシス、聖地なのだ。

この日は、久しぶりに最高の夜で、この旅冥利に存分に浸りたいと思っていた。

世界遺産「平泉」と、美しい「道の駅・平泉」を独り占め、人々は優しい。

そんな想いに浸り、21:51 。

そらに、2人の侍の決闘が映し出された。

私は夢中でシャッターを切った。

左の侍はちょんまげや振り上げた日本刀まで薄らと映し出されている。鎧も着ている。

右の侍は、こちらに背を向けて腰を低くして懐に目掛けて片足を曲げて突進している最中のようだ。

右の侍もよく見るとちょんまげと横顔が確認できる。左手で右腰の刀の鞘に手を掛けて今にも横一線に相手の胴体を斬ろうとする寸前に見える。

これは強者同士の戦い、決着は千年以上前についているだろうが決着が気になる。

そして、さらに左上には2人の戦いを心配そうに見つめる鼻の高い老婆が映し出されている。

なんという空だ。

なんという夜なんだ。

この日は、煌々と輝く美しすぎる自販機で何か買いたかった。

普段飲まない”缶コーヒー”を買って飲んだ。

最高の場所で飲む、缶コーヒー、

これこそ私の憧れていた「旅」だ。

この想い出だけで、一生ものだ。

私は、一番隅にテントを張らせて頂き、幸せ過ぎる眠りに落ちた。

今まで37年間「岩手県ってマイナーだけどどんなとこだろう」という疑問は、

最高の答えとなって私に帰ってきたのだ。

幸せ過ぎる夜と、平泉の方々、本当に有難うございました。

▽今日の動画▽

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